工藤公康さんが中日ドラゴンズの新監督に決定的だそうで、名古屋は大いに盛り上がってます。もう来年にでも優勝するかのような口ぶりです。神さまみたいに崇め奉ってます。西武黄金時代のメンバーは監督も多数輩出してますし、優勝監督もたくさんいます。東尾さん、伊原さん、秋山さん、伊東さん、辻さん、工藤さん、渡辺さん、そうそうたる顔ぶれです。ただ、これみんな在籍した球団で優勝しただけなんですよね。これが外の球団で監督をした実績となると、いまいちよくない。森さんは横浜で監督しましたが、シーズン途中で解任となったし、伊原さん、石毛さんはオリックスで監督したけど、二人とも成績悪かったです。デーブ大久保さん、森繁和さんも監督としての能力低かった。伊東さんがロッテでAクラスに入ってましたけど、いま思い出せる記憶ではそれぐらいかなあ。工藤さんが候補にあがったときはそんなことが頭に浮かび、内部昇格でいってくれなんて思いました。
最近は野村監督の教え子があちこちで監督していて、成績もいいし、僕も野村監督の書籍は、野球に対する深い洞察があって、本質的な部分を追求していることが感じられて好きです。(鬼籍に入られたいまとなってはどうしようもありませんが高木監督のあとに招聘しておけば、いまこのようなチームにはなっていなかったでしょうね。)その教え子ということだと、名古屋に山﨑武司さんがいますが、田尾さんが山﨑さん推しでしたね。上ともぶつかる性格で、人間に軸があるという理由らしいです。それはその通りだろうし、その選択肢もありかなと思いました。あまり頑固で間違った意見に固執されても困りものではありますが、自分がないのはもっと困ります。でも、違いました。球団の判断は工藤さんでした。工藤さんの実績はソフトバンクなので、あの金満球団と中日では選手の層が違うし、前任の秋山さんのときも優勝してましたし、いまの中日とは状況が違う印象でした。そんなことが頭をよぎり、最初は「どうかなあ…」と思いました。
いやしかし思い出しました。確か工藤さんの言葉に「ピッチャーの投げ方は廣岡さんから学んだ」という言葉があったことを。工藤さんはあの廣岡達朗さんの教え子でもあります。廣岡さんは、五一五事件があった1932年生まれの現在94歳、不定期ではありますが、いまも現役の評論家で週刊ベースボールに「「やれ」と言える信念」というコラムを連載しています。広島県呉市出身で、少年時代にはあの今となっては伝説の戦艦大和が動いていたところを見ていたというではありませんか。13歳で敗戦を経験し、その後、呉三津田から早稲田を卒業、巨人に入団。4学年下の長嶋さんと三遊間を組んでいた方です。そして川上監督にたいしても自分の意見を曲げなかった気骨の人です。(長嶋さんのホームスチール事件に怒り、試合中に着替えて帰ってしまった逸話は有名です。)野球だけでなく人間にも造詣が深く、学び続ける勉強家という印象が強くあります。おそらく少年時代、敗戦により一夜にして国家の価値観が変わり、教科書を黒塗りにして国や教師の言うことが180度変わったことへの不信感で、いままでの教育何だったの? これからは自分で考えます、となったんでしょうか。いやしかし工藤さんも負けてません。廣岡さんおすすめの玄米食の上をいく雑穀ごはんを食べて体をつくった方です。筑波大学で学んでいたし、チームのためならあえての嫌われ役も引き受けていたというし、芯のある人、チームの勝利に徹しきれる人だと思います。「考える力こそ最強の武器」という書籍も過去に出しているそうで、考える野球を植え付けてほしいです。近年は科学的なアプローチが盛んで、投球フォームの筋肉の働きを測定したり、回転数とか打球速度とか打球角度とかを生み出すフォーム作りなどが流行してますが、野球が野球である限り絶対に変わらない真理、本質がある訳で、工藤監督ならそういったことをチームにもたらしてくれそうです。(例えば、野球は左回りなので、左バッターのほうが体が開きやすいです。野村監督が阪神時代、松井さんに左サイドの遠山さんをぶつけて崩しにかかってました。落合監督も小林投手を金本さん、阿部さんによくぶつけてました。また、投手の投球動作の結果、ボールに推進力を与えるのは体重移動と回転力の2つの力しかない、というのは確か工藤さん自身が語っていたはずです。この2つの組み合わせを最大限に利用したのが野茂さんのトルネードですかね。三振数も四球も並みのピッチャーじゃなかった)工藤さんなら変えていいことと変えていけないことの見極めができそうです。非常にクレバーで安心できます。いずれにしろこちらとしては応援するしかないし、また来年以降も見守っていきたいと思います。(2026/10/10)
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